やけあ〜と(Yake-art)

Yukko









第7回 < 整理整頓 >



オシャレするのが好きで、

決して高価では無いのだけれど、

山ほどモノを持っていました。

あらゆる種類の洋服や下着類も多数。

服の色や柄に合わせたタイツやソックスの靴下類。

色んな帽子、マフラーとお揃いのもありました…。

長年に渡り集めたスカーフやマフラー&手袋。

それに、数え切れないアクセサリー類。

バッグもいっぱい持っていました。安物だけど…。

バッグや靴とマッチしたベルトも沢山ありました。

ま、デブになったため、

穴が足りなく使えなかったのも

多数ありましたけどね…。

それと、まだ履いていない新品のや

出番が少なくなり箱に逆戻りの靴類(※写真参照)

…などなど。

お気に入りのよく履く靴は、

母屋の玄関にあったので助かりましたが、

靴とバッグの雰囲気を揃えるのが好きだったのに、

片方残ってもちょっとね…。



昨年の初秋、それらをキチンと整理するために、

よくスーパーなどで見かける

プラスチック製の引き出しを

ナント!60個以上購入しました。

それらは1個、2千円前後。

合計すると約12万円程も〜!

なのに4ヶ月近くしか使っていない…。

お得な引き出しをあちこち探したのに、

結局は高い買い物となってしまいました。

それら半分以上は天井までビシッ〜と積み上げ、

見た目スッキリさせ、

その中に服・下着・靴下類等を全てキチンと

畳んで収めたばかりでした。

主に冬物と夏物を分けて入れ、

例えば、冬場は冬物を下方へ、

夏物は上方の引き出しに。

季節が変われば、その上下の入れ替えさえすれば

アッと言う間に衣替えが完了〜!

面倒くさがりの私には

ピッタリだったのですがね…。

それらの引き出しは火元の隣部屋に置いてあって、

半分以上は2つの部屋の境目に設置し、

一列に天井まで積んでありました。

その位置は、消火活動では邪魔だったのでしょう。

幾つかはまだ形を留めている状態の時に庭に

放り投げられ瓦礫の仲間入りをしていました。

でも、殆どの引き出しは部屋との境目や

真ん中に置かれたまま無惨な姿

(第6回の写真参照)になっていました…。



“桐のタンスは良い”とよく言われますが、

本当にそうだろうと思います。

桐のタンスは持っていなかったけれど、

安物の木製タンスは、火元のすぐ側に

あったにもかかわらず、表面は炭の様

(※第4回の写真参照)になってはいたけれど、

中のモノは殆ど燃えていなかったのです。

でも…、隣の部屋のプラスチック製の引き出しは、

火は直接通らなかったと思うけれど、

その高熱で溶けてしまい、異様な物体と

化していました。

中に入れてあった服・下着・靴下類等は

それ自体はそれほど燃えていなくても、

引き出しに触れていた部分がその溶けたモノと

引っ付いてしまい、取れなかったり、

引っ張ると破けてしまったりで、

結局全てのモノがダメになってしまいました。

沢山の引き出しも、それ同士がくっついてしまい、

1つの固まりになっていました。

溶ける途中の状態…、雪国の軒下に見られる

氷柱にも似た形や、

火山でイオウがプクプクしている泡に

似た形を留め、固まっていました。

その部分だけ見たら、なんだか異次元に来た様な…、

あるいは知らない惑星に来た様な…、

とても異様な感じがしました。

勿論、上記の2つ共、行った事は無いですけどね…。



火元の部屋の屋根は、殆ど無くなっていました。

床や壁は無惨な姿ではあったけれど、

まだその役目を何とか果たし続けていました。

焼け残ったモノをチェックするため、

暫くの期間は解体せず

そのままの状態にしておきました。

もう元通りにはならないのは百も承知で、

気持ちも切り替え、モノを無くした事に対しては

人が想像するほどショックではなかったけれど、

雨が降った時の気持ちは少し違いました…。

火事になる前は、そこに座ったり、

うたた寝したり、家具等を置いていた床に、

屋根がないため直接雨が降り注ぎ、

日を追うごとに、床板が変形して荒んでゆく様を

見るのは痛々しく少し辛かった…。

その度に、『えらいことをしでかした…』

という思いが再び浮上してきたのです。

ある程度片付けが済めば、焼けてしまった建物は

解体するわけですが、目に見えているモノが

無くなる…と言うより、その慣れ親しんだ空間、

つまり何と言うか…、感覚が覚えているものが

この世から消えてしまうんだ…と思うと、

やりきれない気持ちになりました。



ところで、

火事の後は持ち物が殆ど無いわけですから、

私の意志にかかわらず、シンプルライフ。

モノが少なくても、生活は出来る!

火事になったお陰(?)で、

私はそれを体験出来ているのです。

多くの人はシンプルライフを望んではいるものの、

なかなか思い切って行動が出来ず、

ついつい沢山のモノたちと暮らしているのが

現状と思います。

シンプルライフのことを話題にすると、

大抵の人は、「頑張って片付ける!」

とその時は固く誓っているものの………。

…で、アドバイス。

実際に火事になるのは、大変なこと。

あきまへん〜!!

でも、火事になったと仮定するのは罪はない。

私の場合の結果論から言えば…、

全焼近くまで燃えてしまう事が

分かっていたなら、消火作業は一切せず、

大事なモノを少しでも運んでいただろう

と思います。

だから…、

片付ける際、

それと同じことをすれば良いのです。

まず、火事になったと仮定する。

でも30分だけ時間をあげましょう。

その時間内に、思いつく大事なモノを急いで

一所に集めるのです。

30分経って、まだまだ大事なモノがあるなら、

もう30分あげましょう。

ま、1〜2時間もあればかなりのモノが

集められると思います。

その間に、集められなかったモノは諦める…。

忘れ去っていたモノもサヨナラしましょう〜。

…こうすれば短時間で必要なモノとそうでない

モノが区分け出来るでしょ!?

重たく、嵩張る家具類は許してあげます。

選ばれた大事なモノたちを、

それらの引き出しや棚等に収めましょう。

あとは、ゴミ出しの区分けを頑張ってください。

全ての片付けが終わったら、

スッキリした部屋を掃除しましょう。

モノが邪魔せず、掃除し易いでしょ?

これであなたも今日から“シンプルライフ!”



………なぁ〜んて、簡単に出来たらいいけどね。

それより、魔女のサマンサを呼べたら

一番楽かも…。

上記に述べたアイデアをある友人に話したら、

『部屋が狭くて、選んだ大事なモノたちを

仮に置いておくスペースが無い!』

と言われました。

「ダハハハ…、ごもっとも〜!!」



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