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芋焼酎を味わう

北窗閑人 竹端 章
有酒人生何不楽箱書
有酒人生何不楽箱書
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野山は目にも鮮やかな新緑に覆われようと
しているのに新聞やテレビは連日、テロ、
戦争、ウイルス、汚職等の記事ばかり。
かつて経験したことの無い
荒寥たる時代の到来を予感させる。
こんな時に酒の話などと
お叱りを受けるかもしれないが、
酒も飲めないくらい
ヒトは元気を無くしているのだろうか。
退社からはや一年、体調はすこぶる良い。
勿論もともと余り強くない肝臓と
相談をしながらだが、呑むがままにのみ、
タバコもふかすがままにふかしつづけている。
しかし家人は酒代がかさむだの、
けむりで壁が汚れるだの
その口撃はイラクへの空爆並みだ。
そこで考えたのが飲酒の合法化である。
窯名を「酔侯廬」とした。
竹林の七賢人の1人が自らを「酔侯」とよんだという。
良い酒器を創るにはまず良い酒を探し、
自分の器に汲んで確かめてみなければ
人には薦められない。
閑人の作陶に酒は無くてはならないのである。

近年、焼酎を飲むことが多くなった。
最近は芋一筋。世界には数々の蒸留酒、
スピリッツやウイスキーがあるが、
中でも本格焼酎は出色の銘酒だろう。
九州南部を中心に多くの蔵元があり、
味や製法に独自色を出していてどれもうまい。
日本酒と共に日本文化の
代表といっても過言ではない。

東京を中心に本格焼酎のブームが起きていると聞く。
確かに日本酒やワインのような
こってりとした複雑な味から
単純で少し乾いた味に
好みが変わってきたのかもしれない。
時代が益々複雑さを増す中、
我々の味覚も時代に追われ、
少々くたびれ気味、複雑さよりも
単純さの中に深さを求めているのだろう。

杯いろいろ
芋焼酎を美味しく楽しく飲むための杯いろいろ
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ここで閑人流正しい芋焼酎の飲み方を
伝授といきたいところだが只今試行錯誤の真最中。
先般、小展に来ていただいた
井関秀雄氏から教授いただいた秘伝?。
氏は酒のプロ、公認のビア&スピリッツアドバイザーであり、酒師だ。
芋焼酎をロックで飲む時、
大きめの杯に氷をいれ約半分焼酎を注ぎ、
杯を両手のひらで挟み13回ゴロゴロと回すのだ。
手のぬくもりが氷を溶かし、
攪拌され芋の香りがほのかに立ち昇る。
「焼酎呑みを自称する御仁は間違っても
マドラーでかき混ぜるなど、無粋なことは
やってはならない」御意!早速実行あれ。

その他お湯割り、水割り、生(き)のまま、
様々楽しめるが、できれば芋焼酎には
レモンや梅干しをいれる。
ジュースで割るなどしてはならない。
それが作り手への敬意というもの。
薩摩地方に伝わる伝統の酒器「黒じょか」、
前日から5:5で水割りしておいたものを
直火で燗して猪口で飲む。
これはいまだ経験なし、試してみよう。

本格焼酎のための酒器創りは、まだ緒についたばかりだ。シンプルだが相当に奥が深い。

今宵は朝掘りのたけのこを肴に芋焼酎を一献!一陽来復
一陽来復
一陽来復とは冬が去り、
春が来こと。
物事が回復、好転することの意。

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竹端 章 HP「陶工房 酔侯廬」
http://www1.kcn.ne.jp/~takebata/


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2003年2月 第2回「やきもの三昧」生活陶芸のすすめ
2003年3月 第3回「壺中天有り」陶と書の出会い
2003年4月 第4回 二人展後談「気は使い手が入れる」
2003年5月 第5回「有酒人生何不楽」芋焼酎を味わう
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