奮闘記 in KOLKATA




夏の日のぼやき
2010年4月末、日本の寒い春を想像しながら汗だくはぁーはぁー。
体感52℃の日もあったりして、首筋のあせも虫がまた騒ぎそう。
例年より早く店頭に並んだマンゴーに、
また今年も慰められながら暑さをやり過ごせそう。


手前からマンゴー、オレンジ、黄色のマンゴー

ベンガリーのクラスメイトのインド人奥さま曰く、
「24時間AC(エアコン)つけている」と。
私は思わず言ってしまった。
「リッチな人々がACフル稼働させるから、我々は停電の恐怖にさらされている」と。
彼女のご主人は、政府系銀行のマネージャー。
最近ベンガル州のコルカタへ赴任してきたため、ベンガリーを勉強しているとか。
「ということは公務員で、沢山の恩典があるんですよね」
「えぇーまぁー、電気・水道・電話もフリーで、家賃は11,000Rs.」
「医療費とか、鉄道・飛行機代もひょっとしてフリー?」
「そうねー」
そうなんだよね、インドの公務員って、給料はさほど高くなくても、
めいっぱい恩典を享受できるのだ。年金だってもらえるし。
そもそも、インドの総労働人口4億7000万人のうち
“組織化”部門(正規の経済システムの中)で雇用されているのは、
政府の直接雇用者と民間企業の雇用者あわせてたった8%ほどで、
年金受給もほぼこの人達だけが対象であった。
つまり、残りの4億3000万人すなわち
露天商・リキシャラー・小さな町工場の職人などなど、
非組織化経済(インフォーマル・セクター)の中で働く人々には、
年金制度は無縁なのである。
全ての労働者を対象とする新しい年金制度がスタートしたとは聞くが、
大企業の雇用者や公務員や軍人だけをカバーしてきた
これまでの制度がそうたやすく変わるとも思えない。
その日暮らしで精いっぱいの大多数の人々が、
果たして老後のためにと資金を貯められるだろうか。
貧しい人々の多さゆえに“官”の特別扱いがよそに比べ目立つのではあろうが、
それにしてもインドのお役人の汚職贈賄体質は半端ではない。
それがフツーなのだと、生活の智恵として
皆が認める (あきらめる?) のもインドらしいところか。
どこの世界でも汚職はあるし、日本だって決してクリーンと言えない不祥事は
山ほどあるだろうが、その程度の差や自浄力の有る無しでは、かなり様子が異なる。
諸々の申請手続きを早く済ませたいと思えば大抵“袖の下”が物を言う。
" money under the table " は日常語である。
レインボーホームの上水道引込みは、申請から約一年かかった。
向こうの処理件数の多さもあろうが、
窓口に行っては、“まだか、まだか”と督促するだけだったから。
納税窓口の担当者に " money under the table " を渡せば、
それに見合う税の減額も当たり前らしい。
一旦それらをフツーにさせてしまったものが、どうすればフツーでなくなるのか。
悠久の歴史を誇るインドの、この好ましくないフツーも、
“悠久”という言葉の煙に巻かれてしまうのだろうか。
銀行マンの奥様との会話から“官”の汚職体質にまで話が飛んでしまったが、
最近ことあるごとにインド人の三枚舌に悩まされ、
“信用するな”の忠言が頭にこびりついているため、思わず脱線してしまった。
疑いたくない、嫌いになりたくない、の思いは変わらずあるのに。


夏の風景 地下水で水浴びする路上の子供たち


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