奮闘記 in KOLKATA


会いたかった人に会えず、ゆっくり買い物もできぬまま、
それでも東京へ大阪へと動き回り、2週間の帰省はあっけなく終わった。
1年のstudent visaを何とか取得して12/9にコルカタに戻ると、
ナースの尚美さんがほぼ2年ぶりに来てくれていた。
コルカタを訪れるボランティアとのホットな輪がふくらんでいくのは嬉しいことだ。
彼女は、沖永良部の病院で派遣のナースとして働き、
契約が終わっても請われて又戻るらしい。
再出動の前にコルカタで充電という次第、長期療養型施設・プレムダンの
患者さん達とも感激の再会をしたようだ。
尚美さんが発った日に、私は日本人会主催の恒例「餅つき大会」へ。
新らしくどんな人が入会しているのかを知りたいためもあって外せぬ行事である。
新しい出逢い、インドで活躍する日本人を紹介しよう。



“草の根技術協力”で米づくり指導
行動派・前原未季さんは、コルカタでも日本の米の味を
楽しめるきっかけを作ってくれた人、出逢いに感謝である。
彼女は、NPO宮崎国際ボランティアセンターの派遣員として、
コルカタ北東部にあるカリンポンで米づくり等指導のプロモートを
この4月からしているという。
同センターは91年からインドの貧しい子供達の教育・自立支援を、
現地で学校を運営するドクター・グラハムズ・ホームズの
パートナーという形で行なってきたが、
新たにJICA(国際協力機構)の草の根技術協力の提携事業として
園芸作物生産の普及とその販売支援を行なっているという。
宮崎県総合農業試験場や北ベンガル農業試験場の協力を得て、
地域で農業に従事する若者に対して研修も行なっており、
コーディネイトする前原さんの存在が大事であるに違いない。
彼女は、今年できた米やランを餅つき大会の参加者に売りに来ていたのだ。
炊きたての米を試食してみんな感激、まさに日本米のふっくら味なのである。
インド産に比べて価格は3倍近くするが(1キロ300円)、
こだわり派には願ってもない至福の味わいだ。私も迷わず2キロ買った。
普段はインド米を食べても、お寿司づくりの折にはぜひこれを使いたいから。
ささやかな贅沢である。
我々にとっては最高の米も、パサパサ米を食べ慣れているインド人、
いやアジア系の人々には果てさてどれほど魅力のあるものか、
これまで知るかぎりでは、あのもちっと感を気持ち悪がる人が多いのは確かである。
有機生産の高級米として市場が広がれば、
カリンボンで新しい農業に挑戦している若者達の夢も広がるだろうに。
前原さんは3年の契約が終われば九州に戻り、有機農業を目指したいという彼と、
二人の共同生活を始めることになるだろうとのこと。
インドでの頑張りがきっと色々なかたちで生きてきますように。


カリンポン産の米を手にする前原さん


クリケットほどじゃないけれど
インドの人気スポーツといえばクリケット。
わずかのスペースさえあれば男の子たちはミニクリケットに興じているし、
テレビのスポーツ番組もクリケット一辺倒。
企業もクリケットチームには多額の投資をするようで、
スター選手が広告に多用される。
クリケットが五輪種目にないとしても、人口大国インドが五輪で活躍という
イメージが全くないのも不思議だが、スポーツより教育という一般常識があるとも、
国としてのスポーツ強化の施策も官僚主義がはびこり全く進まないとも聞く。
ともあれ、サッカー人気も少しずつながら上っているようで、
04年、W杯アジア予選試合がここコルカタで日本チームを迎えてあった折には
数万人のサポーターが詰めかけ、日本人会の人々も日本チームの応援に行って
その興奮ぶりをともに楽しんだらしい。(結果は日本の圧勝)
さて、インドの1部リーグ所属でコルカタにホームのあるチームに
日本人選手が加わったというから興味津々、
在住日本人へのお目見えが餅つき大会だったのだ。
末岡龍二さん30歳、小柄(169cm)で俊敏な印象の男前。
新潟のアルビレックスに所属後、シンガポールに3年、バンコクに2年、
そしてバンコク時代の監督の推薦もあってインド・コルカタのチームに来たばかりという。
チーム名はモハン・バガン(Mohun Bagan)、初の練習試合で2ゴールを決め
コーチ陣を喜ばせたとオフィシャルサイトのNewsで大きな写真入りで紹介されていた。
海外経験を重ねる末岡さん、ナイスファイトで日本選手の存在感を知らしめれば、
これも大きなスポーツ外交と言えよう。
国々の習慣に慣れる苦労もなかなかに大変のようだし、
決して報酬も多くなく、ただただサッカーへの熱い思いと体力がみなぎっているあいだは
燃焼しつくしたい、といった感じだ。
そのエネルギーが萎えて日本に戻ってからどうするか、
やはり今から考えてはいると言っていた。
餅つき大会ですっかりヒーローになった末岡さんに、
試合があれば絶対に教えて欲しいとみんなが応援を約束していた。
もちろん私もその一人。レインボー・ホームの子供達に
サッカーを教えてくれないかなと密かに期待しつつ、活躍を祈ろう。


「モハン・バガン」チームに加わった末岡さん

「モハン・バガン」のHPはこちらから


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