介護の現場から


今回は、認知症のご主人を支えて来られたある奥様のお話をさせていただきます。
ご主人は、現役時代に認知症を発症され、
病院で若年性認知症と診断を受けられてから、
早10年が過ぎようとしています。
奥様は、家庭を支える為に、ご主人にかわりお仕事に出られ、
毎日一生懸命ご主人のお世話とお仕事を頑張って来られました。
今の生活スタイルを確立するまでには、様々な問題が時折起こり、
そのつどケアマネジャーさんと共にケアプランの見直しを行い、
ご本人の混乱なく日々を過ごして頂けるようになってきました。
先日、日課の一人での散歩に出かけられ、
何時間も戻って来られないと言う事が起こりました。
昼間ならまだしも、夕刻辺りは暗くなっていたそうです。
その日は休日で、サービス事業所がお休みであり、
毎日とは少し違うパターンで一日を過ごされていました。
奥様は、とても落ち着いた行動をとられ、まず警察に届け出られ、
警察の指示通り自宅で連絡が入るのを待たれたそうです。
子供さん達にも、心配をかけるからと連絡をせず、一人で待たれたそうです。
幸いにも、ご本人が自力で自宅へ戻られたのですが、当然ながらどこへ行っていたのか、
バックをどこに置いてきたのか等は何もわかりません。
翌日、その報告を受け、再度ケアマネジャーと共にケアプランの変更を行いましたが、
奥様は入所と言う言葉を一度も言われませんでした。
家族の深い愛情に支えられたご本人は、
とても幸せだなと感じると同時に、私達介護保険に携わる者は、
色んな角度から支援する難しさを改めて勉強をさせていただきました。


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