父・鴻巣一善の絵

鴻巣 理



鯉(真緋対)

作者:鴻巣一善
題名:「鯉(真緋対)」
形態:
画材:
画面: 幅 51cm、高さ 47cm
作年:1967年(昭和42年)
目録番号:D13(仮)



父は鯉の絵を多く書いている。
田舎では鯉は目出度い魚とされており、
鯉のぼりに見られるように縁起ものである。
鯉の絵が多い理由はそんなところにあるのだろう。

私の所にも次男が生まれた時、
祝として送ってくれた。
もともとは茶掛け用に描かれたものを
未表装で貰ったので額に入れ飾ることにした。
茶掛けには真鯉の対をよく描いていたが、
この絵は珍しく真鯉と緋鯉の対にしている。

私は魚は泳いでいる所が
一番自然で美しいと思っている。
水辺で魚が泳いでいるところを見ると
とても心が和む。子供の頃仲間達は魚を見ると
すぐ捕まえることを考えたが、
私はじっと見ている方が楽しかった。

このような魚の絵では
静かに泳いでいる姿が良い。
そして水が自然に描かれていることが
肝心なように思う。
この絵も鯉を描くと言うより
水を描いたものとして見た方が良いかも知れない。

水をぼかしで描いているが、
幅の広い絵筆に水を含ませ
一方の端に墨をにじませて一気に運ぶ、
日本画ならではの技法である。
いつもこの絵の水を見ている。

デジタル化された画像には、
その繊細さがよく表現さないのが残念である。



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